運動不足を解消するには?初心者でも続けやすい運動の始め方をトレーナーが解説
更新日:9月26日
「最近まったく運動していない……」
「運動不足を解消したいけれど、何から始めればいいのかわからない」
「とりあえずランニング?それとも筋トレ?」
運動不足を感じていても、いざ始めようとすると何をすればいいのか迷ってしまう方は少なくありません。
そんな方に私が最初にお伝えしたいのは、
いきなり運動を始めなくても大丈夫です。
まず決めてほしいのは、
「なぜ運動するのか?」
という目標です。
10年以上パーソナルトレーナーとして多くの方を指導してきましたが、運動を長く続けるためには、運動そのものよりも「その先に何を手に入れたいのか」がとても重要だと感じています。
今回は、運動不足を感じている方が何から始めればいいのか、初心者でも無理なく運動習慣
を作るための考え方を解説します。
運動不足を解消するなら、まず「運動する理由」を決めよう

運動を始めようと思ったとき、
「とりあえずジムへ入会しよう!」
「ランニングシューズを買おう!」
「明日から毎日筋トレしよう!」
と、すぐ行動に移したくなるかもしれません。
行動すること自体は素晴らしいことです。
しかし私は、その前に一度立ち止まって、
「なぜ自分は運動したいのか?」
を考えてほしいと思っています。
例えば、
「痩せたい」
という目標があったとします。
そこで終わらせず、もう一段掘り下げます。
なぜ痩せたい?
↓
昔着ていた服をもう一度着たい。
↓
なぜその服を着たい?
↓
身体に自信を持って出かけたい。
ここまでくると、
「体重を落とす」
という数字だけだった目標が、
「自信を持って好きな服を着て出かける」
という、自分自身の人生に関係する目標へ変わります。
筋トレもウォーキングもジムも、目的ではありません。
理想の身体やライフスタイルを手に入れるための“手段”です。
私は、ここが明確になれば、運動習慣づくりの大切な土台ができたと考えています。
初心者ほど「形から入る」に注意

運動を始めるとき、
新しいウェア。
新しいシューズ。
最新のスマートウォッチ。
プロテイン。
いろいろ揃えたくなるかもしれません。 もちろん、それによって運動が楽しみになるなら悪いことではありません。
ただし、
「道具を買ったから運動できるようになる」
とは限りません。
新しい物を手に入れたときのワクワク感は、いつか落ち着きます。
そのとき、
「何のために運動しているのか」
が自分の中に残っていなければ、運動まで一緒に終わってしまうことがあります。
道具を揃える前に、まず目的を決める。
私はその順番をおすすめします。
いきなり頑張りすぎない

もうひとつ、初心者の方に注意してほしいのが、
最初から極端な生活に変えないことです。
毎日長時間運動する。
いきなり高強度の筋トレをする。
食事を極端に減らす。
大好きだったものをすべて禁止する。
短期間ならできるかもしれません。
でも、一度考えてみてください。
あなたが本当に手に入れたい将来の生活は、そんな生活でしょうか?
おそらく多くの方が望んでいるのは、
適度に身体を動かす。
食事も楽しむ。
仕事もする。
家族や友人との時間も楽しむ。
そして健康的な身体を維持する。
そんなバランスの取れた生活ではないでしょうか。
最終的にそこを目指しているのに、なぜスタートだけ極端な生活を選ぶのでしょう。
続けられる気がしない方法を、最初から選ばない。
これは運動習慣を作るうえで、とても大切だと思います。
また、「運動を始めるなら、食事も同時に変えないと意味がないの?」と不安に感じる方もいるかもしれません。最初から運動と食事の両方を完璧に変える必要はありません。パーソナルジムは食事指導なしでも効果があるのか、運動だけでも通う意味があるのかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
運動不足の初心者は何から始めればいい?

では、実際に身体を動かすなら何をすればいいのでしょうか。
筋力トレーニングを始める方に、私が大切にしているのは基本的な動作です。
代表的なトレーニングとして、 スクワット。 ベンチプレス。
デッドリフト。
があります。
いわゆる筋トレの基本種目です。
ただし、完全な初心者が初日から重いバーベルを担いだり、持ち上げたりする必要はありません。
スクワットであれば、自分の体重を使ったスクワット。
ベンチプレスであれば、扱いやすい器具や負荷を使った「押す」運動。
デッドリフトであれば、軽い負荷で股関節を適切に使う練習。
というように、その人の体力や経験に合わせて調整できます。
大切なのは、
「しゃがむ」「押す」「股関節を使う」といった基本的な身体の使い方を身につけること。
こうした土台を作ったうえで、目的に応じて細かなトレーニングを加えていく。
これが私の基本的な考え方です。
SNSには毎日のように新しいトレーニング方法が流れてきます。
もちろん参考になる情報もたくさんあります。
しかし、目新しい種目を次々と行うことより、
基本的な身体の使い方を身につけることを私は大切にしています。
筋トレそのものがゴールなのではありません。
筋トレは、理想の身体やライフスタイルへ近づくために使う「道具」のひとつです。
「長い時間トレーニングしないと意味がないのでは?」と不安な方は、25分の筋トレでも意味があるのか、短時間トレーニングのメリットについてこちらの記事で詳しく解説しています。
「自分ひとりで筋トレを始めるのは不安」「最初に正しい身体の使い方を教えてほしい」という方は、運動初心者がパーソナルジムを利用するメリットや、初めて通うときに感じやすい不安についてこちらの記事で詳しく解説しています。
ウォーキングだけから始めてもいい?

もちろん大丈夫です。
特に、
「これまでほとんど運動していなかった」
という方なら、ウォーキングから始めるのも立派な一歩です。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、成人について、個人差に応じて強度や量を調整し、可能なものから取り組み、今よりも少しでも多く身体を動かすことが基本的な考え方として示されています。
成人では、歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日60分以上(約8,000歩以上に相当)、筋力トレーニングを週2〜3日行うことなどが推奨されています。
ただし、これは「明日からいきなり8,000歩歩けなければ意味がない」という話ではありません。
現在の活動量が少ない方では、まず今より少しでも身体を動かすことが大切です。
「まず散歩ならできそう」
それなら散歩から始めればいい。
その一歩には十分意味があります。
ウォーキングと筋トレ、どちらを優先する?

これは目標によって変わります。
「とにかく運動する習慣を身につけたい」
ということが最優先なら、まずウォーキングだけでもいいでしょう。
一方、
「身体を引き締めたい」
「筋力をつけたい」
「ボディラインを整えたい」
という目標があるなら、筋力トレーニングも取り入れることをおすすめします。
厚生労働省も成人に週2〜3日の筋力トレーニングを推奨しており、筋トレには生活機能の維持・向上などの健康上のメリットが報告されています。
また、有酸素性の身体活動と組み合わせることで、さらなる健康増進効果が期待できるとされています。
つまり、
ウォーキングか筋トレか、どちらか一方しか選べないわけではありません。
最初はウォーキング。
慣れてきたら筋トレも加える。
そんな始め方でもいいのです。
筋トレを生活に取り入れたい方は、どのくらいの頻度で行うかも大切です。パーソナルジムに週2回通うメリットや、週1回との違いについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
50代女性が6か月で15kg減量。その後4年間体型を維持した例

ここで、実際に私が担当した方のお話を紹介します。
個人が特定されないよう、ここでは「Aさん」とします。
Aさんは50代の女性で、事務職。
仕事が非常に忙しく、身体を動かす機会がほとんどない一方で、食事量は徐々に増えていました。
そこで最初に行ったのが、
目標設定です。
まずは現在の体重から3〜5%程度の減量を最初の目標として、食事の見直しと筋力トレーニングを始めました。
そこから段階的に取り組み、約6か月で15kgの減量を達成しました。
もちろん、これはAさん個人の結果であり、同じ取り組みをすれば誰でも同じように減量できるという意味ではありません。
私がそれ以上に重要だと思っているのは、その後です。
Aさんは、その体型を約4年間維持しています。
週2回のパーソナルトレーニングに加え、日常生活の活動量も意識するようになり、現在では1日7,000歩以上歩くことを習慣にしています。
では、なぜ続いたのでしょうか。
Aさんには、
「痩せて昔の服を着たい」
「食欲に振り回されない自分になりたい」
「年齢を重ねても元気に動ける身体でいたい」
という、体重の数字だけではない目標がありました。
私は、この目標が今でも運動を続ける大きな動機のひとつになっていると感じています。
運動が続かなくなるのは「目標」を見失ったとき

運動を始めたばかりの頃は、やる気があります。
ところが、しばらくすると頭の中にこんな声が出てきます。
「今日はいいかな……」
「今日くらい休んでもいいよね」
「明日からまた頑張ればいいか」
もちろん、休むこと自体は悪いことではありません。
身体の状態によっては、休息が必要な日もあります。
問題は、
「なぜ運動するのか」が自分の中から消えてしまうことです。
例えば、
「痩せたい」
だけではなく、
「なぜ痩せたい?」
↓
「昔の服を着たい」
↓
「なぜ?」
↓
「自分に自信を持って出かけたい」
ここまで掘り下げる。
怪我のリハビリなら、
「リハビリする」
↓
「なぜ?」
↓
「以前のように身体を動かしたい」
↓
「なぜ?」
↓
「また好きなスポーツを楽しみたい」
というように考えます。
運動すること自体を目標にするのではなく、
運動した先にある自分の生活を目標にする。
これが、運動を続けるうえで非常に大切だと私は考えています。
運動を始めても、仕事の忙しさやモチベーションの低下などから続かなくなることは珍しくありません。ジムが続かない主な理由と、無理なく運動を習慣化するためのコツはこちらの記事で詳しく解説しています。
「今日は何もできなかった」と思っているあなたへ

最後に、
「今日も運動できなかった……」
と思っている方へ伝えたいことがあります。
私は、
「何もできなかった」ではなく、「今日は運動しないという選択をした」
と考えてみてほしいと思っています。
友人との予定を選んだ。
仕事を優先した。
疲れていたから家で休んだ。
それは必ずしも悪いことではありません。
大切なのは、自分の生活を誰かのせいにするのではなく、
「今日は自分でこちらを選んだ」
と一度認めてみることです。
自分で選んだと認識できれば、
明日は別の選択をすることもできます。
「仕事が忙しいから運動できない」
から、
「今日は仕事を優先した。でも明日は25分だけ身体を動かそう」
へ。
その小さな違いが、自分で自分の生活を選ぶことにつながっていくと私は思っています。
運動不足の解消は、大きな一歩から始めなくていい

運動不足を解消するために、いきなり人生を変える必要はありません。
まず、
「なぜ身体を動かしたいのか?」
を決める。
そして、その目的に必要な方法を選ぶ。
ウォーキングでもいい。
筋トレでもいい。
パーソナルジムでもいい。
今より少し身体を動かすところからでもいい。
厚生労働省も「今よりも少しでも多く身体を動かす」ことを基本的な方向性として示しています。
完璧なスタートでなくても構いません。
今、この記事を読んで、
「少し運動してみようかな」
と思ったのなら、その気持ちを大切にしてください。
あなたが今、頑張ってみたいと思っていることに間違いはありません。
一歩歩き出すことにこそ、意味があります。
そして、
「ひとりでは何をすればいいかわからない」
「筋トレのフォームが合っているのかわからない」
「運動を続けられる環境がほしい」
という方へ。
あなたには、運動不足を解消するための選択肢がすでにあります。
ちょいパも、そのひとつです。
人生に25分の習慣を。 「ひとりでは何から始めればいいかわからない」という方へ。**ちょいパでは、運動経験や体力、目的に合わせてトレーニング内容をご提案します。月2回・月4回・月8回から、自分の生活に合った頻度を選んでいただけます。


